仏の国のこちら側

フランスから、30歳2児のママが大学へ行くまでの記録。

実は難しくないフランス語〈動詞の活用②〉

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前回に引き続き、動詞の活用について。
まだの人は、ぜひ読んでね。↓

 

hotokenokuni.hatenablog.com

 

 

動詞の活用表を見ながら、実はフランス語の活用だって恐れることはない!ってお話をしたと思います。
そして前回は、現在形のこんなミニマルな表までたどり着きました。

 

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え?ちょいおおざっぱ過ぎじゃない?
と思ったら、そっとパソコンを閉じましょう。

 

今日もおおざっぱな話しが続きますので...笑

 

 


過去形

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ほい!これが過去形。


引き続き、manger (食べる)を使ってみていきましょう。
passé composé(パセ コンポゼ)と言います。

 

フランス語で過去のことを表現するにはいくつかの時制を使い分ける必要があります。このpassé composé は一番初めに勉強する過去形の形。
単純に過去に起きた出来事、した事を伝える形だと思えばいいです。

(他の過去形には、一度きりではなく繰り返して行われたことを伝えるものなんかがあるよ)


昔の出来事で言いたいことがあれば、まずはこれを使っていれば全然問題ありません。
他の過去形はしばらく、無視無視!

 

(たぶん学校で学ぶ場合も、passé composé の後はしばらく他の過去形はやらないはずです)

 

さてさて、活用表に目を通してみましょう。

最後の単語はどれもmangé(モンジェ)で終わっていますね。
ほほほ!これは幸先が良い!!

 

覚えることが少ないのは嬉しいぞ!

 


manger のpassé composé の作り方

 

主語+avoir+mangé(participe passé といいます)


このavoir とは、英語でいうところのhave の原形。
原形ということは使う時に、やっぱり変化しますね。

 

avoir の活用表を見てみましょう。

写真

いい感じにバラエティーに飛んでいますね...
えぇ...大変。

 

いやいや、これは覚えましょう!
いつか自然にと言わず、何回も声に出して暗記しちゃうのです。

 


何てったって、avoir はhave(持っている)という意味の単語。
いろーーーーんなことが表現できちゃうわけだ!!

 


「赤いカバンを持っているよ」はもちろん、
「犬を飼っているよ(持っているよ)」だって。

頭をひねれば、「車の運転が出来ます(免許を持っているよ)」なんてことも伝えられるわけだからさ。

早く覚えてどんどん使わないとね!!

 

 

話しはそれましたが、passé composé はavoir の活用を覚えてしまえばとても簡単。

 

 

 

と、締めくくりたいところだけど...


avoir を使わないで作るpassé composé があるんだな!!!!

 

 

ひぇーーーー


例えば、aller(行く)という動詞を見て下さい。

 

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そうそうこれ。
être を使って、passé composé を作っているんです。
être は英語で言うbe。

 

「私は日本人です」
超初級ですら無視できない文章ですよね?

 


avoir に続いて、頑張って覚えなきゃならない活用ですね。


そして、このêtre を使って過去形を作る動詞はたくさんありません。
少しリストアップしておきますが...

 


je suis allé 行く
je suis parti 出発する
je suis arrivé 到着する
je suis sorti 外に出る
je suis entré 中に入る
je suis resté とどまる

 

 

あれ?どれも似ている気がする?

そうなんです。どれも場所の移動に関する動詞。


なので完全に覚えきれなくても、あ、これはêtre の方だな。
ってそのうち感覚的に分かるようになりますし、日常的に使う単語が多いので口にも耳にもする機会がとても多い!

 

間違ってavoir で言ってしまっても、きっとみんな訂正してくれると思います。
ルールだけ知っておけば、その都度、そうか。この単語もêtre なんだなって覚えていけばいいんじゃないかな。

 

 

よし!
ほら、フランス語で過去の話しをするのだって、実はそんなに難しくないでしょ?

 

 


やっぱり単純ではないフランス語

簡単、簡単と書きたいところですが、フランス語はやっぱり奥が深い。


passé composé 一つとっても、今説明した通り、作り方が2種類ありましたよね。

実はこれだけでは終わりません...

 

 

例えば、「自分の歯を磨きました」って言う場合...

je me suis brossé les dents. 

 

あれ??? 
なんかまた増えてる!?

 

 

そうなんです。自分に対しての行為を表現する時、また違った文法のルールが発生するんです。

 

それから、
「私達は去年、出会いました」は、

on s'est rencontré l'année dernière.

 

となり、先ほどの歯磨きの文章と同じような形になります。
お互いがいて発生した出来事は、私がリンゴを食べた。とは、違った表し方をしましょうってことなんです。

 


今、ここ読んで、頭ポカーンってなった人!

スッカリ忘れて下さい!

 

いーのいーの。もー、忘れて!忘れて!! 笑

 

 

 

まずは、avoir で作るpassé composé をたくさん使ってみましょう。
頭の隅に、être のことも少し入れておきながら。

 

 

未来形

おっと、ついにここまで来ましたよ。
現在形が言えて、過去形が言えたら、未来のことも言いたいよね!


この3つがあれば、ずいぶん立派なフランス語を話せると思いませんか?

 

未来形と呼ばれる時制は、一旦おいておいて。
とても便利。尚且つみんながしょっちゅう使う表現があります。

 

futur proche(フチュー ポッシュ)と呼ばれるもの。

proche というのは「近い」という意味。
つまり、近い未来、すぐ起きる未来を指しています。

(時間的に近くない場合でも使うことがあります)


未来形との違いは今知る必要はないですし、とにかく未来のことはfutur proche を使ってみましょう!

 

 


futur proche の作り方


主語 + aller + 動詞の原形

 


je vais partir. 私はこれから出発します

tu va faire quoi? 君はこれから何するの?

 

こんな感じ。


aller の活用を覚えたら。
あとは動詞の原形をつっつくけるだけ!!

 

わー。簡単、簡単!
これで3つの時制を使えるようになったぞーーー!


いちを、aller の活用表はっておくよ。

 

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まとめ

いかがでしたか?
動詞の活用だって、実は難しくないんじゃないの??というお話でした。


être, avoir, aller だけは暗記した方がいいですが、それ以外は覚えようと思わない方がいいんだと思います。


活用に苦手意識があるならば、決して一気にje もvous もと頑張らないで、必要になった時に新しい単語を増やす感覚で覚えるのはどうでしょう?

 


初級のみなさんフランス語を難しい難しいと恐れないでね。
そんな感じで私はそろそろ、nous に手を出そうと思います...笑

 

3年半フランスに住んでいる私ですらこんなもんです。

へへへ。

 

 

 次回へ続く...

実は難しくないフランス語〈動詞の活用①〉

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前回は発音についてお話ししました。
まだ、読んでない方は、良かったら↓

hotokenokuni.hatenablog.com

 

まぁ、読んだところで、忘れろ、放っておけの連発なんですけどね...ふふふ


(でも、それが本当に伝えたいことなんだな!!)

 

今日は、動詞について触れていきたいと思います。
さっそく、いきましょう!



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まず、上の写真を見て下さい。
これ何でしょう?

 

ある動詞の活用表です。

manger モンジェ「食べる」というごく日常的な単語。
mangerっぽい単語がいっぱいこの表にはありますが、それぞれ形は違いますよ。

 

je (私) のあとに続く動詞だけ数えてみましょうか...

 

 


いち、に、さん...


ひゃーーー!!
15個もある!!


主語のついてない形も足すと、もっとあるぅぅぅぅ!!!!

 


え、それから何?
私(je)とあなた(tu)と彼(il/elle)と、私達(nous)とあなた達(vous)と彼ら(ils/elles)も、全部形がちがうわけ!?

 

 


えええええええええええええええええええええ!!!!

 

 

 


はい。
これが私は初めて活用表を見た3年半前の反応です。
そして、絶望しました。

 

なんなんだ、この言語...
と、とりあえず、一回全部、書いておく?

 

 

そうやって貴重な一日をつぶしたこともありました。
独学って怖いですね 笑

 

 

 


活用って何?

みなさん、英語の動詞の活用。覚えてますか?


I do だったものが、he does になる。あれです。
動詞の形が文法上のルールによって、変化することです。


do がdoes に変わったのは、彼という、私でも、あなたでもない3人目の登場人物の時は形を変えましょうというルールがあるからです。

また、過去にしたことは、I did になりますね。


こうやって、いろいろな条件によって動詞は形を変えるのです。

 

そうそう。英語の授業でやったなぁー。
それにしても、英語の時はこんなに複雑な活用の表なんてあったっけ?


って思ったでしょう。
フランス語は動詞を活用するのが本当に好きな言語なんですよ。

 

だけど、実際は

こんな表を見た後では、あ~やっぱりウワサどおりフランス語の活用は大変だぁ。
使い分けられる自信がないよ...
あぁぁぁ...

って思いますよね。

 

でも、待って、待って。
心配しないで。


これまた放っておきゃいいものばかりですから!!!笑

 


現在形

まず大切なのは、今のことを言えるようになることですね?

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今やっていることを表現すると同時に、一般的なこと、習慣的なことも表現するのが現在形です。

ついでにフランス語は、英語で言う ~ing の形がありません。
(表現としては存在しますが、動詞の活用としては存在しませんし、英語ほどは使いません)


やっている最中のことも、現在形で言います。

 

ということは、
je mange ジュ モンジュ(私は食べる)だけで、


ー「どう?これ食べてみない?」「うん、食べる」
なんて、テーブルでの“今”の会話も。

ー「君は朝は何食べるの?」「だいたいパンを食べるよ」
なんて、自分の“習慣”を伝える会話も。

ーリンリンリーン「もしもし、今何してる?」「お菓子、食べているところ」
なんて、“まさに最中”な会話も。


表現できるのです。

 

これ、当たり前なようで、大切なこと。
現在形と聞いて、あー“今”のことか。
過去でも、未来でもないのか。ってだけで思考を停止させてはいけません。

現在って言葉に惑わされてはダメよってことね。

 

またまた、上の写真を見て下さい。
je 以外の人称を順番に確認してみましょう!

 

ーtu(あなた)  manges

語尾にs が付いていますが、発音はje の時と変わりません。
s やt など、語尾につくと発音されない綴りがフランス語にはあるのです。

なので、je と同じと考えれば問題なしです。
小さな綴りミスなんて最初はどうでもいいこと。


ーil/elle(彼、彼女)  mange

この表にはil(彼)しか書かれていませんが、elle(彼女)も同じように活用します。
おっと、これはje と綴りが同じ!! 
ならば発音も同じ。

tu に続いて、il/elle もje と同じと考えましょう。


ーnous(私達)  mangeons

急にへんてこな形に変化しましたよ。
でも、大丈夫。

なぜなら、nous はですね...

無視していいからです!!
えーいいのー!? やったー!


on という救世主

活用の表には書かれていませんが、私達という人称は、on (オン)でも代用が出来るのです。

nous でも私達。 
on でも私達。
2つの細かい違いについては、今は触れないでおきましょう。


on はとても口語的、友達同士の会話はon だけで成立しますし、外で使っても決して失礼なわけではありません。
そして、このon。
il/elle と全く同じように活用するんです。

ということは、je と同じと考えればいい!


もうね、最初はね。nous なんてなかったんだくらいに思ってしまうのです!!!!

 


そんでもってね。3年半くらい経ってもそう思い続けることになるのです。

そう。私がそう。笑
マジで、全然使えません。
てか、テストとか受けない限り、nous をちゃんと学ぶ必要性を感じないのが本音です。
ニュースや、新聞読まないからでしょうかね...


ーvous(あなた達)  mangez

vous は複数形のあなたの人称ですが、“敬語のあなた”でもあります。
tu が君で、vous が貴方って感じでしょうか。


外で会話をするとなると、スーパーへ行くレベルでも、こちらは客。
相手はvous を使って会話をしてきます。


なので、これは、迷うところ...

放っておいて問題なし!って言いたいところだけど...

 


活用にすご~く苦手意識があるならば、最初は無視する!!
でもいいと思います。

 

なんせ、ちゃんとコミュニケーションを取りつつ、生き延びてはいけますから。
vous で言うべき場合でもtu で通してしまう。ということです。


どうせまだ片言のフランス語です。
敬語が使えないからといって、怒る人はそうそういません。
まず、伝わるかどうかも怪しい段階ですし。

笑顔で、ありがとう。が言えてれば、半分以上の人は親切です。


たま~に、嫌なやつもいますが、そういう人は敬語が使えてても、つたないフランス語には高圧的なのです。
(私は一度だけ、スーパーで上の方にある商品を取ってもらったおじさんに、vous を使いなさい、ちゃんと!って捨て台詞をはかれたことがあります。
近くにいたおばちゃんも、目が点って感じで。フランス人から見ても本当に感じが悪い人だったんでしょう。)


言いたいことが自分のことでも第三の者のことでもなくて、あなたのことです。というのが、はっきりしているだけでも、大切なことだと私は思うんですよね。

 


でも実際、自分がtu を使おうが、相手がvous を使ってくるので、耳にする場面はかなり多いんです。
なのでvous の勉強をしておかないと相手の言ってることが分からないってことになります。


今回は、超!初心者向けの記事ということもあるし、話しが長くなりそうなので、無視する!にしましたが、また別の機会にvous に慣れるコツを書こうと思います。

 

あ、ちなみに私はvous でストレスなく会話が出来るようになったのは、そうですね~ほんの数ヶ月前からかな!笑
え、遅いって!?

だって、お店の会話は、vous ですら数個の動詞を使い回せばなんとかなるし、職場は外人ってことでtu で許してくれるし。
近所の年配の人達も、フランス語ゼロだった私がtu で会話してるだけで、褒めてくれるしさぁ。


こんな私でも、ある程度、言いたいこと言えて、友達も作って、仕事もしているのですからね。
ほら!フランス語って実は難しくないでしょ? 笑

 

ーils/elles(彼ら、彼女ら)  mangent

最後に、複数形の第三者。
この語尾のnt もさっき出てきたs のように発音されないのです。
なので、mange と発音します。

これまたje と同じなのです!!

語尾のs の場合は動詞以外の単語でも読まれないことが多いのですが、ent に関しては動詞の語尾についた時のみ読まれないという謎ルールが発生します。
未だに、私はこれが謎なのだが...


とにかくils/elles も不安に思うことはなし!

 

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現在形の活用表に手を加えてみましょう。


ほら!!

どうどう?
フランス語って、超簡単じゃない?

全部一緒!変化なし! 笑

 

 

そうは言っても、なめちゃいけないフランス語

へ~。
フランス語の活用はこんなに規則的なのね~。

って、思ったらごめんなさい。
やっぱりフランス語はあなどれません。

 

manger を例にこれまで説明したのは、er を語尾にもつ活用グループの話し。
この他にir で終わる動詞のグループ、不規則動詞のグループがあります。

 


でも、大丈夫!
基本的にje, tu, il/elle の綴りは違えど、発音は同じです。


私、あなた、第三者単数、私達、の使い分けが出来たら、どうどう?
上出来じゃない??笑

 

私は本当に 冗談抜きに上出来だと思うんですよね...

 


それでも、不規則動詞の中には使用頻度の超高い動詞が数多く含まれるので、初級の段階で勉強することになるのが現実です。

 

その単語に出会った時に、その都度覚えておくようにしましょう。


あくまで、出会った都度ね!
活用表として、頑張って暗記するのは個人的にはオススメしませんよ。

 

 

まとめ

どうでしょう?

かなり、強引だな~だって!?

 

あのね、最初はこのくらいでいいのよ。

サバイバル出来る道具を見定めて、それを使ってどんどん実践する。
そうやって、その言語がどんな言語なのかを体感していくことが最初は大事だと思うのよね。

まずは、大きな視点でフランス語を捉える。
細かい視点は少しずつ、基礎が出来てから。


それは、私の反省も含めて、本当に思うところ。
私は最初、細かいところが気になりすぎて、あまりいいと言える勉強法をしてなかったのよね。

英語以外の外国語にちゃんと触れるのが初めてで、手探りだったというのもあるけれど。
なので、みなさんは失敗しないで、効率のいい勉強をして欲しいの!

 

 


長くなってきたので、今日はここまで、次回の記事に続きます!

 

ちょっと待っててね。
おやすみ!

実は難しくないフランス語〈発音〉

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フランス語が難しくない!?
な、なんだって!?!?

 


いや...ごめんなさい。少々、言い過ぎました。
フランス語は難しいんです。やっぱり。
でもね、そこまでは難しい言語なわけではないんですよ!

 

というのも、世間でウワサされるフランス語の難しさの大半が始めたばかりの人は無視して良いようなことなんです。
その誤解のせいでフランス語に興味がある人を遠ざけたり、初級者の最初の成長を遅らせたりしているんじゃないかなぁと個人的に感じていたのでした。

 

 

世間で言われるフランス語の難しさとは?

調べてみると出てくるのが、「発音が日本人には難し過ぎる」「動詞の活用が覚えきれない」「時制がありすぎ」「名詞の性って何なの」などなど。
だいたいこんなところでしょうか?
3年半前、フランス語を始めた私が繰り返し日本の友達に愚痴っていたことでもあります。


でもこれ、本当なの???
ひとつずつ見ていきましょう!

 


フランス語の発音


フランス語学習者がまずつまずくところ。それは発音。これは間違いないです。
どんなに単語を記憶していても、発音できずに伝わらないと、かなりストレスです。

 

r の発音がかなり特殊なのは有名ですね。喉をガッと鳴らすような音。
確かに最初は苦戦しますし、いつまで経っても正しく出せないという人も多いです。
でもねこれ。このr。あまりに特殊なので他の音と混同することはないんですよ。

何年もフランスに住んでいながら、r をスペイン語のように巻き舌で発音する外国人を何人も知っています。
それ以外の部分をきちんと話していれば、「なまってるよね。あの人」と思われるくらいです。
感覚をつかむのに時間は必要だけど、すごく難しいかというとそういうわけでもないのがr。
そしてどうにか誤魔化せもするし...心配はいらいないよ!ってこと。

私は最初、毎回r を発音する時は、喉にツバを溜めてそれをうがいする要領で音を出していました。
(字で書くと汚いんだけどね。笑 よく言われているテクニックです)

 

ウっぽい音

日本人の耳には“ウ”っぽく聞こえる音が、たくさんあります。

そもそも、日本語の母音は5つですよね?
ア、イ、ウ、エ、オ の5つ。
フランス語の発音としての母音は、10個以上。
(数え方によるらしいのでどこの情報でも約何個という書き方でした)
そりゃ、苦戦もするわけよ。


まずは、e とu。
この2つは決してとても似ている音なわけではありませんが、たぶん最初にぶつかる“ウ”の壁だと思うんです。
フランス語を始めて、一番始めにアルファベットの読み方を学びますね。
英語のアルファベットとは、そりゃまぁ全然違うわけです。
何か違うようにも聞こえるのだけど...口にしようとするとなかなか違いを出せない。
e が日本人には難しいので、どうしてもu っぽい音に聞こえてしまうんですね。

私の名字にはe が入っているのですが、予約でスペルを尋ねられた時、e の部分で相手の反応が怪しくなります。
あれ、どっちの“ウ”だこれ?ってな顔になります。
3年以上経っているのに未だにです!!
(かなり気をつけて言っているのに、く、くやしい...)

そして、アルファベットから一歩進むと、
「2つの母音が並んでいながら発音の上では一つの母音になる」なんてものが現れます。
これまた、“ウ”っぽい音のオンパレード。

ou、ue、œ、eu、œu。
どれもウだか、オだか、エだか、その中間なんだか。の音に聞こえます。

 

はっきり言いますよ。初級のあなた!
これらの使い分け、最初は忘れて下さい!!


他にやることがたくさんあります。
母国語に存在しない音は、そもそも自然には聞き取れません。
時間が経って脳みそに新しい音が書き込まれるまで、無理に聞き分けようとしても混乱するだけです。
口や舌の動かし方をきちんと学んで訓練するのは半年くらい経ってからがいいんじゃないかしら。
もう、思い切って、使い分けのコツとかも読まないくらいがオススメです。

私は正直言って、“ウ”の発音...超自信ないです。
きちんと言える単語もあるのですが、出来てないのも未だ多いです。
初めて聞いた言葉の場合、どのウだったのか推測することはほぼ出来ません!ははは
3年半経ってもこんなもんです。


ただやっかいなのが、間違いを指摘したがるフランス人に出会ってしまうこと。
「そのウはね、そうじゃないよ。こっちのウだよ」なんて言って、長々と指導してくれる人がちょこちょこいます。
本当、ありがた迷惑ってやつね。

私の場合はそれが夫でした。笑
人にものを教えるのが下手なんでしょう。
しつこく訂正されすぎて、しばらくフランス語を話すのが嫌になりましたもん。
彼の言い分では、だってこれじゃ意味が伝わらないから。でした。

確かにそれはその通り。
忘れて下さい。と言ったのは初級者に対してであって、少しずつ真剣にとり組むべきことです。
rのように誤魔化せる音ではありません。なんせ誤解が生じますからね。
でも、それはいずれ。
それよりも、相手が「は?」となった時に、それを説明出来る語彙を増やした方がいいと思います。
類語を知っておくとか、それが例えば動物なら、動物という単語を知っておくとか。
そっちに時間をさいた方がいいと思うんですよね。

え!?全然、違いが聞き取れるし!っていう人は、すぐにでも口の動かし方をきちんと勉強してもいいですよ。


それから、“エ”に聞こえるのだけど実は微妙に違う音達。
“オン”だか“アン”だか中間の音達。なんかもあります。

もちろんこれらも...最初は放っておくのです!!
(ちなみにこの“エ”の音達、“オン”の音達は“ウ”っぽい音達よりも誤解が生じないので、かなーり先まで放っておかれることになります 笑)

 

フランス語の発音。
ほらそうすると、まずはr を頑張ればいいのです。
急にハードルが下がったでしょう?

 

 

この調子でどんどんいきましょう。
フランス語はそんなに難しくないんです!
次回は、動詞の活用、時制についてのお話です。

 

 

どうしても覚えられない単語は絵を描くべし

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「新しい単語は実生活で7回使えば覚える」

 

英語を勉強していた頃に聞いた言葉です。もう10年前のこと。
その当時は「うん、その通りだ」と実感していた気もするのですが、フランス語を始めてから感じることは「理由は分からないが、どうしても頭に定着しない単語がある」ということ。

単純に老けたのかな?アレレ...

 


私の脳の老化具合は置いておくとして、本題。
そんな語彙に対して、みなさんどんなアプローチをとっていますか?

ひたすら綴りながら、口に出す?
一旦、放っておく?
そもそも、そんな心配はないって?

 

 

私はイメージを作ります

私の場合はですね、頭に絵を描くようにしています。


フランス語を始めて、一番最初にこの現象が起きたのは une pomme de terre(ポム ドゥ テェー)、ジャガイモでした。
今考えると、こんな簡単な単語にナゼつまづいたのかは不思議ですが、どうしても覚えられない語彙類にあまり難易度は関係ない気がします。

ここはヨーロッパですからね、そりゃもうジャガイモをたくさん食べますよ。
なのでよく耳にする言葉です。

聞く時は理解できるのですが、どうしても口から出てこない...。
そこで!

 

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pomme(ポム)が土手(どて)を歩いている絵をイメージしたのです。
これでポムドテ、どうよ?

 

pomme はリンゴのこと。音が可愛いので早めの段階で覚えられた単語です。
印象的なイメージが出来上がれば、こちらは忘れないもの。
「えーっと、ジャガイモって...」と考える度に、可愛いリンゴさんが土手を楽しそうに散歩している絵が頭に浮かびました。
それを数回繰り返すうちに自然と pomme de terre は頭に定着したのでした。


その他には、une trousse(トゥース)、筆箱、ペンケース。
これもナゼか頭に入らなかったものの一つです。
そこで...

 

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オードリーの春日さんに協力してもらうことに。

もう語呂とか、関係なしです。
おかげで授業中に筆箱を見ては、一人勝手に元気をもらっていました。

 

 

全身使って覚える

要するに、何でもいいんだと思います。
外国語学習において、音だけじゃなく動作・特別なシチュエーションと関連づけることはとても大切なことです。


手を動かしたり、歩きながら話したりする方が脳により強い印象を残します。
覚えたいフレーズがあったら、特別なジェスチャーをつけてみるといいと思います。
(あまり変なものをつけると実践で恥ずかしいので、自然なものでよろしくね)

 

 

ちなみに

pomme de terre ですが、terre はフランス語で大地の意味。本当に大地のリンゴという言い方から来ている言葉です。

土手=大地、の中にいるリンゴのイメージはまさしくジャガイモってことだったんだね!!
その頃は渡仏したばかりの時期で、語源まで考えたことはなかったからさ。
あら、偶然。

 


それでは、ほとけのくにからのちょっとしたアドバイスでした。

ではでは!

「薬」 フランス語で?

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「あー、頭痛い」
「頭痛薬飲めば?」

例えばこんな会話。
あなたはどんな風に、フランス語で言いますか?


薬といえば、un médicament (メディカモン)。
英語の medicine とよく似ているので初見の人にも医療用語というのがなんとなく分かりますね。
ではでは、さっきの会話に戻ります。


「J'ai mal à la tête」(ジェ マラ ラ テット)
あー、頭痛い
「Prends un médicament」(プロンド アン メディカモン)
薬飲めば?


ふむふむ。もちろんこれで十分OKです。
私はつい最近まで薬的なことを言いたい時、全てこの médicament でやりすごして来ました。

でもね、実際にはそんなに聞かないんだな!
私の友人達がよく使う言い方...


「J'ai mal à la tête」
「Prends un cachet」(プロンド アン カッシュ)


un cachet の本当の意味は、錠剤です。

英語でも、頭痛薬や腹痛薬、日常会話で出てくる程度の薬のことは pill が使われます。
pill もまた錠剤のこと。
medicine と言うよりも実に自然です。
それに似てる感じなんだろうなーと思います。

他には、
「Tu veux du doliprane?」(チュ ヴゥ デゥ ドリパン?)
ドリパンいる?

「J'ai pas d'aspirine...」(ジェパ ドゥ アスピリン)
あ、アスピリンないわ...ごめん

みたいな会話も聞いたことあります。
doliprane も aspirine も薬の商品名です。
「バファリン持ってるけど、あげようか?」っていう日本語の会話も普通ですもんね。

 

ちなみにですが、この cachet にはハンコの意味もあります。

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中世の偉い人が、封筒を閉じる時に付ける、あのカッコイイやつです。
日本語ではシーリングワックスって言うんだって。

 

へー、知らんかった!

 

 


では、また!

 

痒いところに手が届く単語帳とは...?

hotokenokuni.hatenablog.com

 

 

 

「捨てる」 フランス語で?

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何々、捨てるだって?そんな簡単なこと調べりゃすぐ分かるって。
てか、知ってるよ。

 

jeter (ジェテ)

英語でいうところのthrow away。
そうそう、それもまさしく、捨てたり投げたりする意味なんだけど。
実生活で聞くのは...


mettre à la poubelle (メット ア ラ プベル)
ゴミ箱に入れる

 

の方が多いと思います。
(まぁ、あくまで私の実感なのですが...)

 

少し前に、塗装はがし液を買いに行った話しをしましたね。
その時、店員さんが
「使用したブラシはもう使えないので、捨てちゃって下さい。」
と、説明したのですが

Vous allez mettre à la poubelle 
と言っていました。

 

私はついつい Je le jette (これ捨てる)

なんて言い方ばかりをするのですが、mettre à la poubelle をよく聞くぞ!という事に気がついたんです。
もちろん、jeter も使えますよ。

さっきの店員さんのフレーズも
Vous allez jeter à la poubelle とも言えますし。

というか、à la poubelle をおしりに付けて、ゴミ箱に捨てる。ゴミにする。という事をきちんと言わないといけないのかもしれませんね。
日本語的な「それ捨てて」だけでは足りないのだと思います。


ブログを書きながら、何かに気がついた私です。
へへへ。
ニッチな単語以外にも、こっちの表現の方が自然だよ。なんてことに気がついたら、またまた紹介したいと思います。


では、また!

 

痒いところに手が届く単語帳とは...?

hotokenokuni.hatenablog.com

「めうち」 フランス語で?

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さっそく本題に。

これ、めうち。
知っていますか?
裁縫される人や、革製品を自分で作る人ならご存じでしょう。


縫い目をほどいたり、穴を空けたりね。とても万能です。
これないと裁縫はやってられません。

フランス語ではなんというのだろう...?

 

une alêne です!(アレン)


なぜ私がこの単語を知っているかと言いますと、フランスで初めて行ったインターン先がハンドバックの工場でしてね。
その時、いろいろ裁縫用語を学んだんです。

フランスと言えばモード(ファッション)の国。
案外、こういう業界用語知りたい人いるんじゃないかと。
もう一年前になる記憶をひっぱり出して、今やっと、めうちを思い出した訳です。
と言っても、夫に散々質問しまくって、分かったんだけどさ。

 

実は、今さっき綴りをきちんと確認するまで、la reine (女王)だと思っていました。
仕事場では、「ラレン取って~」「ラレンどこどこ~」なんて会話が繰り広げられてましたからね。
私はてっきり、「へ~、めうちは女王って呼ばれてるんだ。それくらい重要だもんな。」なんて、一人で納得していたんですよ。

いやいや、la reine じゃなくて、l'alêne なのよ!
RとL、しっかり認識していないと完全に聞き間違えます。
本当、しょっちゅ...

 

ちなみに、un poinçon(ポワンソン)で、検索しても同じような商品がヒットします。
こちらの方が一般的な穴空け道具として認知されてるようです。
工作の行程なんかで、ここでpoinçon が必要です。とか登場してくると思われます。


一年ごしの勘違いに気がつけて、ちょっとすっきりです。
ふふふ。

 

では、また!

 

痒いところに手が届く単語帳とは...?

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